企画力がないと心配することはない。本当に必要な能力は。。

先日、とてもやる気のある大学生に会いました。
将来は起業したいと。熱っぽく語ってくれました。

「こんなビジネスアイディアがあります。」
「大きな事業になります」と興奮気味。

ふむふむ。
しかし、それは既に結果が出ているビジネス形態です。
強烈なプレイヤーがいて、いまさら参入しても、
成功する可能性はまずない。

そして、スタートして事業の経験をして得られるものもない。
学びながら走ることもできない。徒労感だけになってしまうだろう。

業界特性や競争環境などが違えば別な結論が出るかもしれない。
大きくはなれないけれどしばらくはキャッシュを確保できるなど。
その間に、学習をして第2弾ロケットに着火しようと。
しかし、その業界では無理でしょう。

絶対にそうなるとは言えないのだけれど、
ほとんどそうなる。そんなアイディアでした。

こんな時、どこまで本気でコメントをするのか迷います。
私は相手を見て決めます。そして、この学生には本気でコメントしました。
覚悟をもった目をしていたからです。

私は、
現在の会社を含めて起業、新規事業、新商品企画、販促企画
さまざまな企画、アイディアに関わってきました。
そして、今では
「ほとんどの企画は残念ながら失敗します。」「没になります」
と思っています。

アイディア段階、構想段階で、計画段階で実際にスタートしてから、
さまざまな段階でハードルがあり、それをすべて越えることは至難。
私自身実際に世に出していない案件、没にしたテーマは数知れずです。

なぜ、失敗するのか、成立させられないのか?
と悔しくて、多くのフレームワークを勉強して書籍も読みました。
しかし、ほとんど役に立たなかったという記憶があります。

その理由は
「厳密に考えると内部環境が想定できないし、
外部環境も見えない」ということが大きいのです。

ただ、ある時、実際の企画の失敗はそんなことよりも単なるミス
や準備不足、勘違い、思い込みという原因がほとんどだということ
に気づきました。
世間知らずで自分がハードルを低く設定しているだけだったのです。

だから熱から覚めて、冷静に考えることができれば
自分で簡単に反省できる。
「なぜ、調べなかったんだろう。」とか「気づかなかったのだろうか」

そして、そんな企画のスタート時の決まり文句は
「やってみなければわからない」
となっていることが多い。見切り発車。
本当にやってみなければわからないことは多くはないのです。

実際の企画の仕事は
ポジティブ発想で多くのアイディアを出した上で、徹底的にネガティブ検証。
使う時間は前者が10%、後者が90%そんな感じです。

自分自身が徹底的に叩いて、その上で経験者の意見を聞き
世の中に既にあるものと比較して
シンプルですごいアイディアであることを
心底信じることができる状態になる
というプロセスが必要なんですね。

そして、その過程で経験する非常にストイックな地道な検証作業に
耐える精神的強さと謙虚さが企画担当者には必要だと思うわけです。

だから、企画をしたい人、新しいことをやりたい人は
少々指摘されても、それをプラスと捉えて乗り越える、
そういう覚悟を持って仕事に取り組んでほしいと思います。
逆にアイディアは他の人からもらってもいいのです。

企画力がないのではなく、それくらい新しい発想を実現することは
難しいことだと認識すること。アイディアよりも覚悟や強さが大切です。
本当の企画のプロはアイディア発想力ではなく検証力で勝負をしているのです。
カテゴリー: マーケティング, 経営, 人材 | タグ: , | 投稿パーマリンク

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